N26口座開設要件とビデオチャット認証手順・EU圏/アメリカ在住者へオススメの銀行
ドイツ・ベルリン発のオンラインバンク「N26」ですが、ベルリン在住の外国人であれば9割以上の確率で口座開設しているのではないでしょうか。
私自身もこちらへ移住してきて一番最初に開設した銀行口座がこの「N26」です。
メリットやデメリットについてはこちらの記事では詳しくお話ししませんが、簡単にいうと下記の点で支持を集めていると考えています。
- 英語対応
- 口座維持費無料
- UI/UXの素晴らしさ
- 手軽な口座開設
ドイツやEU圏に移住してきて多くの方が直面するのが言語の壁です。
ドイツでは英語が通じるイメージを勝手に抱いていましたが、こういった手続き事に関してはドイツ語が一般的です。※対面や電話ではドイツ語が話せない旨を伝えると英語で対応してもらえることもあります。ありがたい。。
また、ドイツでいうと書類手続きが煩雑な印象があります。
実際に「N26」以外のオンラインバンクで口座開設した際、口座開設完了まで平気で1ヶ月経過していたこともありました。
これらの点をクリアしているだけでなく、オンラインバンクとして素晴らしい操作性を実現していることでベルリンで人気に火がついたのでしょう。
今回はそんな「N26」のオンライン口座開設、特にビデオチャットでの認証フローについてご紹介します。
1. 口座開設要件
実際の認証フローに入る前に口座開設の条件について確認しましょう。
様々な記事で「N26」は取り上げられていますが、グレーな解釈で口座開設を勧めているものもあります。
必ず「N26」の公式サイトに記載された口座開設要件に目を通してから申請するようにしましょう。
2020年12月現在の情報を元にご紹介します。
※N26は世界中の異なる地域(ドイツ・その他のEU圏・アメリカ)で事業が展開されており、地域によって使える機能・価格・口座開設要件が異なります。自身の在住地域の情報を公式サイトで一読することをオススメします。
1.1 概要
まとめると以下の通りです。
- 18歳以上
- ※1.サービス展開国在住者
- iPhone5s以上かつiOS11以上 または Android6.0以上 のスマートフォンの所有者
- 身分証所有者(※2.日本人の場合はパスポートのみでOK)
- N26アカウント未開設者
- 英語・ドイツ語・スペイン語・イタリア語・フランス語いずれかの言語で身分証明ができる者
※1. オーストリア、ベルギー、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、アイスランド、アイルランド、イタリア、リヒテンシュタイン、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、アメリカ合衆国
※2. ドイツ国内・国外での利用、いずれの場合も日本人であればパスポートのみでOKだそうです。
1.2 旅行者は口座開設可能?
結論から言うと「開設可能だが、正式な要件に当てはまらない」です。
要件に非該当の方がアカウントを解説する場合は、あくまで自己責任でご対応ください。
先ほどのサービス展開国の一覧と同じページにこのような記載があります。
You can open your account if you live in one of these countries and meet our requirements.
公式サイトより
直訳すると「サービス展開国に住んでおり、N26の指定する要件を満たせばアカウント開設可能です」となりますが、「住んでいる」は「resident」に相当するものだと下の記述から解釈できます。
you are a resident of a supported country
公式サイトより
「resident」は基本的に法的に在住が認められた居住者を意味しますので、旅行者は当てはまりません。
しかし口座開設可能と書いた理由は、N26の口座開設の中にドイツ在住を証明する書類の審査が必要ないからです。パスポートとカードを受け取れる住所さえあれば、特にプロセスの障害になるものはありませんので開設できると思います。
ただし一点注意が必要なのは、しっかりと下記のように明記されている点です。
N26のサービスが展開されていない国に18ヶ月以上移住する場合はカスタマーサポートへ連絡してください
この点からも、N26ではサービス展開地域以外の居住者に対しては通常のユーザとは異なる扱いをすることが予想されます。
2. 口座開設手順
口座開設手順は比較的容易に完了することができます。
必要な情報はEmailアドレス、電話番号を含めた個人情報、パスポート、カード発送先住所のみです。
- オンラインフォームで個人情報登録
- ビデオチャットでID認証
- 口座へ入金開始(銀行口座入金またはドイツ・イタリア・オーストリア在住者であればCASH26:スーパーのレジなどで入金する仕組み)
- キャッシュ・デビットカード発送
3. オンライン認証のフロー
手順に従い個人情報を入力していくと最後の最後にビデオチャットでのID認証を行います。
要件にも記載があったように、英語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語、フランス語のいずれかの言語でオペレータとやりとりが必要です。
私は英語での対応でしたが、オペレータはおそらくロシア系の方だったと思います。若干アクセントがわかりにくいところもありましたが、問題なく完了することができました。
いずれの言語も自信のない方は下記のフローで認証を進めていきますので、あらかじめ流れを把握しておくと良いと思います。
3.1 Emailアドレス確認
まずは自身の登録したEmailアドレスを一文字ずつ読み上げるよう求められます。
なかなか一文字ずつ読み上げる機会がないので少し戸惑いました。予めどこかメモ用紙にEmailアドレスを書いておくことをオススメします。
また、アルファベットを一文字ずつ読み上げるときに問題となるのが発音です。
アルファベットは言語によって発音の仕方が異なりますし、ネイティブでない我々の発音は他国の方からすると分かりにくいこともあります。
そういった場合に対応するため、例えば「B」と「V」などであれば「Blue、B」や「Video Game、V」など分かりやすい単語を同時に伝えることで明確にどの文字を発音しているのか伝える方法があります。英語圏では割と一般的ですので、オペレータが怪訝そうな顔をしていたらこのように伝えても良いかもしれません。
3.2 パスポート写真提示
続いてパスポート内の写真ページをカメラで撮影するように求められます。
反射しやすい加工のされたページですので、白く飛んでしまわないように撮影することが大事です。ビデオチャット開始前にあらかじめ確認しておくと良いでしょう。
3.3 パスポート写真と自身の手を同時撮影
続いて、パスポートの写真欄と自身の手を同時に撮影するよう指示されます。
あくまで推測ですが、実際に動いているものと同時に撮影することで本物のパスポートで認証していることを確認しているのだと思います。
3.4 パスポート写真を角度を変えながら撮影
その次にパスポートの写真ページを表示しながら、撮影する角度を変えるように求められます。
「tilt」という単語が使われると思いますが、こちらは「傾ける」という意味です。
おそらくパスポート内のホログラムを確認しているのだと思います。上下、左右にゆっくりと傾けて撮影しましょう。
3.5 パスポート番号の確認
パスポート確認の最後のステップとして、パスポート番号を伝えます。
3.6 PIN番号の確認
パスポートのID書類確認が終了すると、オペレータからアカウント登録に使用した電話番号へSMSが送られます。
SMS内に記載されたPIN番号をアプリ上で入力し、全てのステップが完了です。
4. おわりに
今回は海外のオンラインバンクで、今最も勢いのある「N26」についてご紹介しました。
世界中にサービスを拡大していますが、国によって法律や基準が異なるので自身の在住地域の要件や仕様をよく確認してから登録することをオススメします。
またビデオチャットでの認証は一度経験してしまえば、他のサービスでも似たような認証を求められても抵抗なく対応できますので、恐れずにチャレンジしてみましょう!