楽天・新卒希望者必見!新卒エンジニアのキャリアとしてオススメ?待遇は?

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ここ数年新卒人気企業ランキングに上位として名を連ねることの多くなってきた「楽天」。日本でも有数のITメガベンチャーとして知られています。

新卒としてソフトウェアエンジニアのキャリア始める場合、様々な選択肢がある中でこの「ITメガベンチャー」というキーワードを一つの軸に据える方も多いのではないでしょうか。

私自身も似たような考えで就職活動を行っており、最終的に楽天へ入社するに至りました。

現在は既に退職しており、国外でソフトウェアエンジニアとしてのキャリアを歩んでいます。

今回は新卒として楽天へ入社を希望している方に向けて、様々な視点から元社員として話せることをお話していきます。

1. 新卒エンジニアのペルソナ

楽天はエンジニア職の採用に通年採用を取り入れています。

世界各国から人材を採用しているため、このようなフローで採用を進めた方が扱いやすいのが大きな理由です。

私の入社当時はエンジニア職に限って「新卒」という概念がなく中途採用と同じ扱いで、総合職の新卒社員と直接関わることはありませんでした。

通念採用とはいえ新卒の場合、4月と10月に入社してくることがほとんどで、私の同期は20人ほどでした。

同期の日本人は30%ほどで、それ以外は外国籍のエンジニアです。中国や香港、台湾、中東、インドなど本当に多様な国籍のエンジニアが揃っていました。ほとんどが日本の大学でいう情報系の学部、コンピュータサイエンスを専攻しています。

1週間ほど研修を共にしましたが、突出して際立ったスキルを持ったエンジニアがいたわけではありません。とはいえ、それぞれインターンシップなど実務経験をしており、サービス開発・運用に関する基本的なスキルは皆当然、備わっていました。

選考過程のプログラミングテストは難易度が低いので期待していませんでしたが、私の同期はしっかりとスキルのある人材が多かったです。(部署によっては明らかにスキルの足りていない人材を採用してしまう場合もあるようです。私の同期はそういった後輩の育成に手を焼いていました。笑)

エンジニアの分類としてはiOS・Androidエンジニア、フロント・バックエンドエンジニア、インフラエンジニア、データサイエンス系エンジニアなど様々。割合としてはバックエンドエンジニアが若干多いイメージです。

2. 入社時の英語力

外国籍のエンジニアは大体英語が話せます。

逆に日本国籍のエンジニアはほぼ話せません。

入社後一定の猶予を経てTOEIC800点を超える必要があり、これを満たせなければ減給となります。

実際、同期ではありませんが社内の人間で減給されていることをネタにしている方を見たことがありますが自分だったら笑えません。入社前に取得しておきましょう。

800点の場合、定期的に更新が必要で900点以上であればその後の更新は必要なかったと記憶しています。

英語に自信がない学生でもスキルの部分で要件を満たしていれば、入社可能ですので、その点で候補から外してしまう必要はないでしょう。

エンジニアであればドキュメントやリサーチ、カンファレンスのプレゼンなど嫌でも英語に触れる機会は訪れます。避け続けることはできませんので、技術スキルと同様に捉えておくと良いと思います。

3. 配属

配属部署は入社前に確定しています。担当するサービスについては入社後に知らされました。

配属部署が確定した段階でEC事業・Fintechなど大枠の事業領域が絞られ、さらに詳細なサービス(市場・カード・RPayなど具体的なサービス)とアプリケーション開発、インフラ、運用系などの担当領域は入社時の状況に応じて割り当てているようです。

もちろん担当領域に関しては自身の経験・スキルセットが考慮された形になっています。モバイルアプリ開発経験がメインのエンジニアをインフラエンジニアとして配置するといったことはほとんど聞いたことがありません。

4. 仕事環境

開発環境や用いている技術スタックはサービスによって全く異なります。

楽天は様々な事業領域・サービスを展開しており、買収した企業も数多く存在します。そういった背景から統一された技術スタックで全てが実装されていることはありません。

プログラミング言語でいってもJava、Ruby、Python、PHP、Node.js、 Golangなどチーム毎に意思決定されていきます。

しかし、人材採用の戦略的に部署単位でなるべく言語を統一しようという流れは見られました。もちろん適材適所で言語の優位性を考えた決断であれば、新言語が採用されることもありますが。

インフラに関しては自社のデータセンターをメインに据えているので、AWSやGCP、Azureといったパブリッククラウドを使うことは稀です。

この部分をエンジニアとしてどう捉えるかは人それぞれだと思います。

個人的にはインフラ設計においてScalability・Reliabilityなど基本的な考え方は変わらないので、特別問題になることは少ないと考えています。実際、パブリッククラウドよりもSLA的な観点で優れた結果になることも多いですし。

また、この規模の会社になるとコストの面からも自社でDCを持つことも理にかなっています。

もちろん、こういった制限が気に入らず退社する者が多いのも事実です。私も例に漏れずその一人でした。。

部署の構造的にサーバ構築などをインフラ担当へ依頼する必要があり、事務的な手続きが多く、柔軟性やスピード感に物足りなさを感じることもありました。

一方、楽天だからこそ経験できる部分もあります。

それは圧倒的なユーザー数です。どんなに小さなサービスであっても楽天というブランドによって、スタートアップでは体験できないような規模のユーザーが集まります。

近年のソフトウェア開発において、エンジニアとしての価値を高めるのに必要な要素の一つはそういった大規模システムの開発運用経験です。

小規模なサービスで通用していた設計が通用しないといったことは日常茶飯事で、その部分を常に改善していくことでエンジニアリングのスキルが向上していきます。

反対にそういったスキルがないと、メガベンチャーと言われる企業で働くことは難しいです。その点を考慮してキャリアを考えていくことをオススメします。

5. 開発部署の雰囲気

私の上司は当たりの良い人が多かったです。

先輩方も非常に親切で人間関係において特別嫌な思いをしたことはありません。

入社前は若干ブラックな気質もあるのかなと不安でしたが、開発部署においては年々外国人エンジニアの割合が増えていることもあり、かなりホワイトです。もちろん部署や担当サービスによって忙しさの度合いは異なりますが。

強制的な残業や有給が取れないといったことは皆無です。

また働き方についても、基本的に自分で考えて提案することができれば、それを止められることはありません。

背中を押してくれる環境は若いエンジニアにとって非常に大事なポイントです。

技術力が足りなくても自分で考えたことを発信、レビューを受けて改善といったサイクルがないと、経験はあるが言われたことしかできないエンジニアになってしまうからです。

また部署内異動は比較的簡単ですので、そういった手段で環境を変えることも可能です。部署間であってもしっかりと手続きを踏めば異動することができます。

私の同期も一定期間で異動していたので、環境が合わなければそういった手段で新たな場所に身を置くこともでき良い制度だと感じました。

6. 待遇

待遇に関してはどうでしょう。

楽天は新卒の月収が高い企業として知られています。およそ30万円。待遇は自身の格付けと紐づいており、格付けによって収入が決定します。

気をつけなければいけないのは40時間のみなし残業が含まれていること。残業しないで早く仕事を片付けることが一番です。

エンジニアの場合、格付けは自身の経験によって入社時点でバラバラのようでした。学部・大学院卒であれば30~33万円ほどが月収になることが多く、ボーナスも支給されますが金額は担当事業より上下します。

総合すると初年度の年収はおよそ450~500万円程度に落ち着いていることが多いので、実際のところ給与面で待遇が良いかと言われると、他大企業の新入社員よりも少し多い程度だと思います。

その後半年に一回評価を受け、格付けが見直されます。

昇進速度は人によって様々ですが、早い人であれば3、4年目で管理職の格付けになることもあります。私の場合はトータルで4年+ほど在籍していましたが、最終年の見込み年収はおよそ700~750万円でした。特に役職はついていません。

また、転職サイトなどでストックオプションといった話題を目にすることがありますが、それを年収に含めて考えない方が良いでしょう。実際に全ての権利を行使するまで数年単位の期間が必要で、行使できなければ1円にもならないからです。

以上が給与面での待遇です。

しっかりと昇進していけば昇給していく仕組みですが、新卒から納得のいく待遇を得るには時間がかかる印象です。格付け次第では1,000万円に届くこともありますが、新卒からその大台に届くことができる社員はほんの一握りです。

もちろん、骨を埋める覚悟で昇進することに全霊を捧げることも一つの案ですが、エンジニアとしてやっていくのであればスキルにフォーカスした方がお金に変えやすいのではないでしょうか。

私の同期は半分以上が既に退職しています。理由は様々ですが給与面での不満があり退職する人が多いことも事実です。社内に留まって昇給を期待するよりも、転職で年収をあげる方がはるかに楽だからです。

給与面以外に特別目を引く福利厚生といえばカフェテリアで3食まかなえることです。夕食に限っては7時からですので、ある程度オフィスに残らなければ食べられません。

また、二子玉川にオフィスがあることも個人的には嬉しい点でした。

ランチを食べて外で気晴らしの散歩をしてから午後に臨むといったルーティーンがあり、気持ちよく働けていました。

さらに楽天はスポーツチームやスポンサーに力を入れており、社員用に公開されたイベントなどファンにとっては嬉しい特典もあります。

7. おわりに

色々な面から在籍時に感じたことなどをお話ししてきました。

それでは最終的に楽天は新卒エンジニアにオススメなのでしょうか。

個人的には以下のような人にとっては非常に良い会社だと思います。

  1. 大規模なシステム開発・運用を経験したい方
  2. 多様なジャンルのシステム開発・運用を経験したい方
  3. 大手企業でエンジニアとして働いてみたい方

楽天という会社を「新卒」という基準でみたときに注目されがちなのは、月給英語公用語化などでしょう。

しかし、それらは入社して数ヶ月もすれば慣れていくので何も目新しいものではなくなりますので、あまりその点を大きな判断基準にするのはオススメしません。

まずはエンジニアとして5年、10年単位でキャリア像を描いてみて上記の経験が役立ちそうだと感じたら、選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。