「GANZO」シンブライドルマネークリップを2年間使ってみた・経年変化や手入れ方法紹介
「GANZO」(ガンゾ)のシンブライドルマネークリップを購入してから、およそ2年が経過した。20台前半の頃から長財布よりもコンパクトな財布を好んできた筆者だが、マネークリップの欠点である「小銭が収納できない」ことがどうしても気になってしまい、なかなか購入に踏み切れなかった。
しかしそんな中、以前使用していたミニマル財布のパイオニア的なブランド、「abrAsus」の「薄い財布」に年季が入りすぎたため、財布の新調を検討し始めた。
購入の決め手となったのは、小銭貯金を始めたことだった。ルールもシンプルで1日の終わりに100円玉以上の小銭を貯金するだけ。キャッシュレスが主流の近年はそもそも現金を使う機会も少なくなってきたので、財布の新調と小銭貯金のルール化により、ついに念願のマネークリップ購入を決意した。
世間でもキャッシュレス化に伴って、小型化した財布が注目を集めるようになってきたのではないだろうか。
今回は、そんな私が2年間愛用している「GANZO」のマネークリップ(ネイビー)について、経年変化や手入れ方法について紹介する。
筆者の財布の扱い方
私は、普段バックパックで移動しているが、財布をバッグにしまうようなことはしていない。そもそも、バッグからの出し入れが面倒であり、かつスマートな気がしない。
ましてや、マネークリップのような小さな財布をバッグから取り出す姿は、想像するだけで笑ってしまう。
私は常にデニムやスラックスのフロントポケットに収納して生活している。
もともと小型な財布が好きなのも、フロントポケットに収納しても目立たないから。高校生の頃は長財布をバックポケットにしまっていたが、年齢を重ねてくるとそれもカッコがつかない。
もちろん、財布の状態を一番キレイに保つのであれば、フロントポケットは得策ではないかもしれないが、一番ストレスなく生活するためにこのような取り扱い方をしている。
2年経過時のマネークリップ
私が購入したのは「シンブライドルマネークリップ」。
「THIN(薄い)」+「BRIDLEレザー(革の種類)」というガンゾ独自の造語だと思われる。「薄い」と表現しているのは実際に薄いわけではなく、マネークリップの外側をブライドルレザー、内側にヌメ革を採用しているためだろう。それに対して、両面ブライドルレザーの商品のGANZOのラインナップに含まれており、こちらを「ブライドル」と表現している。
ブライドルレザーとは:
乗馬用の馬具などに採用される、耐久性に非常に優れた革。
原料は牛革で、ロウを何層も塗り込むことにより、繊維を引き締め耐久性を増している。ロウを塗り込んでいるため、購入直後は「ブルーム」と呼ばれる、ロウの白い粉が革の表面に現れるが、こちらは使っていると自然と1~2週間で消えて無くなる。
ヌメ革とは:
タンニンを使ってなめした革。
革自体は丈夫だが、太陽の光や手の油で変色していくので時間経過とともに味の出やすい特性を持つ。
購入直後
購入直後の写真を取り損ねていたため、公式サイトからの引用。
外側はブライドルレザー特有のロウの吹き出し「ブルーム」がみられる。
内側はヌメ革
引用元)https://www.ganzo.ne.jp/fs/ganzo/money_clip/57159
2年経過後
外側のブライドルレザー部分。
適度に艶の入った状態でなんとも言えない質感を出している。ポケットに入れていたためか、角にシワが入っている。ものすごく近くで見ると、ボケット内で鍵類と接触することによる細かな傷が入っていることがわかる。
カード類のあともくっきりと見えている。
内側のヌメ革部分。
色は経年変化により、飴色が濃くなっている。少し気になったのは、お札のインクでしょうか、緑っぽい色が付着してしまっていることが見て取れる。こちらの汚れ(?)は後述するお手入れ方法でケアしても落とすことができなかった。
お手入れについて
最後に、簡単なお手入れ方法について紹介する。
使っているクリーム類は「アニリンカーフクリーム」と色足し用の靴クリーム(ネイビー)。
アニリンカーフクリームはブライドルレザーやコードバンなど艶のある革に対応したクリームで、これ1つで手入れは十分。1,000円前後で手に入るので、購入をオススメする。必要に応じて、私は色がハゲてしまった部分に色足し用の靴クリームで手入れしている。
写真以外では、馬毛・豚毛ブラシと柔らかい布があればベスト。
手順は以下の通り
- 財布の中身を取り出す
- 馬毛ブラシでホコリを落とす(特にクリップの根本部分)
- ブライドルレザーの状態によって以下の2通り
- 通常はアニリンカーフクリームのみの手入れ。
少量のクリームを柔らかい布や指に取り、ブライドルレザー部分に軽く伸ばす。余分なクリームを最後に布で拭き取る。
※1 強くこすらない・長時間こすらない(色落ちする可能性あり)
※2 ヌメ革部分には塗布しない(染みになる可能性あり) - ネイビーのクリームを全体に薄く塗布。
豚毛ブラシなどで軽く磨き革に馴染ませたら、最後にやわらかい布で余分なクリームを拭き取る。
- 通常はアニリンカーフクリームのみの手入れ。