AWS未経験のエンジニアが1ヶ月半でソリューションアーキテクトアソシエイトに合格した方法(新試験:SAA-C02)

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つい先日、AWSのアソシエイトレベル(実務経験1年程度)の試験「ソリューションアーキテクト・アソシエイト(SAA-C02)」を受験し、何とか1回目でパスすることができました。

今回はその経験を簡単に共有していきます。

久しぶりに「試験」を経験したのでなかなか大変でした。座学での勉強が得意な方であれば全く問題なく通る試験だと思いますので、興味のある方はぜひチャレンジしてみてください。

引用)AWS公式サイトより

1. 試験前のスペック

試験対策を始めるまで、全くAWSに触ったことはありません。

前職では自社のDCを抱えていたので、パブリッククラウドとは縁がありませんでした。

個人的なプロジェクトでGCPを使っていたことはありましたが、AWSに関しては全くの素人です。

クラウドに関しては素人ですが、システム設計に関してはある程度経験しています。 一定規模のシステムを開発・運用した経験があり、可用性・耐障害性・スケーラビリティを意識したバックエンド(フルスタック?)エンジニアです。

今の時代、私と同じような経歴の方は少ないかと思いますが、とにかくAWSは全く触ったことがないことだけ強調しておきます。

2. 動機・試験までの期間

まずは受験の動機ですが、ざっくり言うと「転職」です。

新しい職場ではAWSメインのインフラ構成をとっており、バックエンドエンジニアとして参画するにあたって、ある程度事前にAWSに触れておこうと思いました。

参画までは試験対策というよりも、AWSに慣れることを目的としていました。

働き始める1ヶ月前から1日数時間、後述のUdemy教材をもとにハンズオン形式でAWSに慣れていきました。毎日でなくても週に3~4日は触るようにはしていました。

その後、実際に働き始めると予想していなかった事態に直面することに。。

最初のスプリントでソリューションアーキテクト・アソシエイトにパスするチケットが切られていました。

AWS未経験にいきなり無茶振り。。

と思いながらも落ちたら情けないので(何回も経費申請することが)、毎日3時間ほど費やして対策を進めました。

そしてスプリント最終日の前日に試験を予約し、当日何とかパスすることができました。

ざっくりと試験までの時間を要約すると、以下の通りです。

合計60時間ほどで、AWS未経験のエンジニアがパスできることになります。

実際、集中して対策を始めたのは最後の2週間ですので、試験に合格することを目的とするのであれば、もっと効率的に対策することも可能だと思います。

3. 試験後の感想・メリット

試験自体は合格ラインよりも少しだけ余裕を持って合格することができました。

試験後の感想としては、AWS未経験の方にとっては取っておいて損はない試験だなと思いました。

ポイントとしては「AWSの各種サービスを組み合わせて、高可用・耐障害性のあるスケーラブルなシステムの最適な設計を実現するための知識」を頭に入れる良い機会と言えます。

また、AWSのガイドラインに沿った権限・セキュリティ設定などの知識も必須です。

AWS未経験であっても、試験を通してシーン毎にAWSの推奨するサービスやベストプラクティスを体系的に学べ、全体を理解してから業務で少しずつ関わることで理解を深めることができます。

公式サイトではアソシエイトレベルの試験で1年程度の経験が目安とありますが、しっかりと知識を整理しながら自分の手でシステム構築していないと、実戦経験があっても合格できない試験だと感じます。

※すでに出来上がったシステムを少しだけ修正した程度では歯が立たない試験です。

4. 試験に向けた対策

私は対策本を買いませんでした。

試験に合格することを目的とするのであれば、本は必要ないと考えます。

個人的な意見として、本はボリュームに圧倒されてモチベーションが下がること・退屈・高価と良い点がありません。

試験後を見据えて、辞書的な位置付けで本を購入することはアリだと思いますが、試験対策としてはオススメしません。

私は最終的にUdemy教材2つ+公式サイトのドキュメントで試験を突破することができました。

Udemyはオンライン教材で頻繁にセールを行っています。1教材1,000~1,500円とコスパ抜群です。

本だと自分で読み進めないといけませんが、オンライン教材であれば講師がスライドと要点をまとめて解説してくれるので気分が乗らないときでも学習を継続できます。

購入教材

私が購入した教材は以下の2つです。

  1. これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座(SAA-C02試験対応版)
  2. 【SAA-C02版】AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイト模擬試験問題集(6回分390問)

両方とも同じ会社から提供されているもので、かなり質が良い教材だと思います。

1つ目の「これだけでOK!」の教材は試験対策というよりも、AWSで必須のサービスを体系的にハンズオン形式で学ぶのに最適な教材です。

試験対策として最後に3回分の模擬試験(本番と同じ65問-130分)が設けられていますが、自信を持って試験に望むためには心許ないかなという印象です。

ただ講座完了後、模擬試験の質が良かったと感じたので、2つ目の模擬試験問題集(6回分)を購入して対策することに決めました。

教材の使い方

1つ目の教材は各章のチャプター毎に、重要なAWSサービスの解説と実戦形式のハンズオンで構成されており、各章2-3時間で進めることができます。

講師の方は比較的ゆっくり話す方だったので1.5倍速で解説を聴き、ハンズオンは一時停止しながら自分でAWSを動作させていきました。

模擬試験に関しては1周目はほとんどの試験で5-60%しか取れませんでしたが、解説が細かく記されているのでそちらを参考にしながら公式ドキュメントを確認して学習を進めました。

しっかりと理解しておけば、2周目では85%以上取れるようになっています。

この模擬試験を直前の1-2週間で集中的に取り組みました。

実際の試験問題

私は、事前にAWS公式の練習問題に全く目を通していなかったので、実際の試験問題を見たときに面食らった部分がありました。

日本語が少し変(他の方の体験記でも触れられていると思いますが)だったり、問題文・選択肢のテイストが微妙に違います。

試験開始直後は「ヤバイかも。。」と焦りましたが、問題を解き進めていくと似たような問題にも出合うことがあったので、落ち着きを取り戻すことができました。

試験中に面食らわないためにも、事前に例題や練習テスト(有料)を体験しておくと、より合格の確率を高めることができると思います。